診療報酬

医療費とは? -国の予算(数値)から見える医療費についての考察-

昨年末よりインフルエンザウイルス、コロナウイルス、マイコプラズマウイルスなど、多くの感染症が流行っていると報道されており、特にインフルエンザウイルスによる感染症が猛威を振るっているため、対応する医療機関が現在大変な状況となっているようです。

また、感染症だけでなく、マイナンバー保険証の採用など、医療関係でも多くの変化に対応しなければならない中、国の予算案(令和7年度)が提示されています。

国の予算といっても、その内容(項目及び数値、意味など)をしっかりと把握している方はどれだけいるでしょうか?

また、経済の専門家などがテレビなどの報道で、どれだけ簡単かつ正確に、そして分かりやすく説明してくれているでしょうか?

そのような中で、「医療」費が年々高騰しているとのコメントが継続的に報道されていますが、その金額は国の予算の中でどの程度を占めているものなのか、しっかりと認識されているでしょうか?

今回は、そのような疑問(不安)から国の予算(令和6年度)の中の「医療」費について確認してみました。

まず初めに、ご存知と思いますが、国(自治体等も同様)の予算には、「一般会計」と「特別会計」とがあります。

「一般会計」とは、「福祉や教育、道路・公園の整備などの行政サービスの提供をはじめとする行政運営の基本的な経費を経理する会計」であり、「特別会計」とは、「国や地方公共団体が特定の事業や資金の運用状況を明確にするために一般会計とは別に設ける会計」(特定の財源から得た歳入を特定の目的に充てるための歳出を経理する会計)と説明されています。

「一般会計」とは別の予算が存在し、目的に沿った歳出をするのが「特別会計」ということのようです。

令和6年度の「一般会計」予算は、112兆5,717億円、「特別会計」予算は、436兆円(約4倍)となっています(下図;財務省、厚生労働省等の資料より抜粋/以下同様)。

和6年度一般会計予算歳出・歳入の構成

特別会計について(令和6年度予算)

単純合計すると546兆5,717億円となりますが、「一般会計」の約112兆円については話題になりますものの「特別会計」の金額については話題になることはないように思われます。

医療に関しては、「国民医療費」という言葉が良く使われますが、その内容を確認したことはありますでしょうか。

「国民医療費」の金額を見ますと、この「一般会計」の中の「社会保障」の37兆7,193億円に該当しているようです(33.5%/112兆5,717億円に対する割合/以下同様に計算)。

さらに、「社会保障」は、「年金」、「医療」、「介護」、「福祉・その他」に分けられており、実際の「医療」費というのは、この「医療」の12兆3,668億円(10.99%)であると確認出来ます(下図)。

令和6年一般会計中の社会保障の構成

以上のことから、一般に使われている「国民医療費」あるいは「医療費」という言葉の意味は、「社会保障」費のことを指しているものと考えられました(実際には、給付費として42.8兆円に増えており、一般に使用されている金額となっています/令和6年度)。

一般に使用される「国民医療費」あるいは「医療費」という言葉については誤解を招きかねないものがあるので、注意が必要です。

この「社会保障」の中には「医療」という項目があり、「一般会計」予算の10.99%(12兆3,668億円)を占めていることが確認されましたが、「医療」費として、この金額が高額なものかどうかは議論の余地があると考えます。

さて、皆様はどうお考えでしょうか。

なお、「医療」の中には、「医科(入院・入院外)」、「歯科」、「調剤」、「入院時食事・生活」、「訪問看護」、「療養等」の項目が含まれております。

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