院内感染対策

院内感染 — 今でもこんなことが?

大阪府高槻市の社会医療法人信愛会「新生病院」(225床)で昨年1月から1年間で21人が多剤耐性緑膿菌に感染し、11人(60歳以上の基礎疾患を持っている高齢者)が死亡したと報告されました(朝日新聞2014年1月7日)。最初の感染を確認したのが1月でしたが、感染経路の確認をしたのが9月で、それも医師会の助言を受けて実施するといった対応でした。その結果、口腔ケアの際の痰を吸い取る移動式機器のチューブなどから検出されました。

朝日新聞2014年1月7日号

朝日新聞2014年1月7日

公表されています記事からは現場での活動内容が見えませんが、院内感染に対する意識の問題、知識不足、対処のまずさ、などが推察されました。残念ながら、基本的なことができていなかった病院例といえます。基礎疾患を持った高齢者の入院が多い病院では、死亡の可能性も高くなりますのでしっかりと対応していくことが必要となります。今回の例では、時系列で発生状況などの情報が掲載されていることから、対応方法を検討する上で有用な情報となり得ると考えられます。

一度このような院内感染が発生した場合の影響は甚大で、病院の信頼性は失われてしまいます。病院経営の観点からも施設状況や運用状況など、現状を検討し直してみては如何でしょうか。

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